よく4象限のマトリクスを書いて「この象限が○○○なので、ここを狙います」
とか主張してみたりします。
しかし、そもそも選んだ縦軸/横軸が平凡だと、設定した4象限に大差が無く、
選択肢としての意味をなさないことがしばしばです。
縦軸/横軸が包含関係や依存関係にあり、直交軸の意味をなしていないことも
しばしばあります。
シナリオ・ドライバーとなる縦軸/横軸の切り口は、「重要」かつ「不確実」の
両方を満たすように意識的に選ぶ必要があり、因果関係(相関)がないことを
検証してから4象限の議論をしましょう。
企業レベルでの戦略立案の局面にシナリオ・プランニング手法を適用することを
簡単にするために、他の分析手法を併用して、手法を具体化している。
併用される分析手法
またシナリオ・プラニング手法を実践するさいにポイントを外しやすい部分に
ついて、具体的に解説されている。
- シナリオ・ドライバーを重要・不確実なものだけに絞り込む
- シナリオ・ドライバーの因果関係を分析してさらに見通し良くする
- マトリクス型表記やツリー型表記を使用してシナリオ論理モデルを
分かりやすく表現する
最終章は仮想「ケーススタディ」となっており、それまでの章で解説された
手法や図解を実際の検討の流れに沿って解説し、読者が理解しやすいものに
している。
シナリオ・プランニング手法の原点である、シェルでの実践例をはじめとして
考え方や手法が解説されている。
付録1に手法のまとめがあるので、考え方をいったん理解したら、
まとめはリファレンスとして使える。