そういう、モデルなんです。

ビジネスモデル、3Dモデル、設計図、模型などの現状と動向を考察、関連書籍の紹介

顧客セグメント(CS)が違う事業のキャンバスは分ける

収益性の高いビジネスモデルは、

  • 需要サイド(キャンバスの右半分)に厚みがある
  • 顧客セグメント(CS)から複数の収入の流れ(R$)がある 
  • 供給サイド(キャンバスの左半分)はすっきりしている

というものになります。

主要リソース(KR)、主要活動(KA)が共通なら、
日々の直接運用コストが抑えられるだけでなく、人材育成/教育などの
間接コスト・準備コストも削減できるので、
通常、供給サイドは複雑にしないように考えます。

それに対して、顧客セグメント(CS)と収入の流れ(R$)は、
思いつく限り挙げて、市場開拓すべきものなので、しばしば
たいへん過密(複雑)なものになります。

しかしその場合でも、1枚のキャンバスに詰め込むのはやめたほうが
よいです。

 

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というのも顧客セグメント(CS)が異なる場合、ふつう価値提案(VP)が
異なります。価値提案(VP)が異なるとチャネル(CH)や顧客との関係(CR)も
違うものになります。

# まれに顧客セグメント(CS)が異なるのに価値提案(VP)が同じという
# ケースもありますが例外的

ビジネスモデルをレビューする第三者は、価値提案(VP)が異なる
異質な顧客セグメント(CS)を1枚のキャンバスにまぜこぜに
表記されると、コンセプト、シナリオ、ストーリー、利益モデルを
理解することができなくなるので、

顧客セグメント(CS)が違うなら、たとえリソース(KR)や主要活動(KA)が
全く同じであっても、別の事業(ビジネス)だと思って
違うキャンバスに書いたほうがいいでしょう。

収入の流れ(R$)にのみ多大な興味を示す人も多いので、
顧客セグメント(CS)、価値提案(VP)、収入の流れ(R$)の近辺は
重要でないものは省略してでも、
中核をはっきりさせたほうがよいでしょう。

 

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プレゼンテーションと同じような話ですが、どこから読み解けば
よいのか分からないキャンバスを作らないようにすべきですね。