そういう、ビジネスモデルです。

ビジネスモデル、設計図、模型などの現状と動向を考察、関連書籍の紹介

デジタルコンベックス、デジタルメジャー(巻き尺)、レーザー距離計

測定した結果を無線 Bluetooth で送信できるので、つまりはスマホタブレット、スマートウォッチなどにデータ収集ができる。

スマートテープメジャー Smart Tape Measure

クラウドファンディング Kickstarter で 2016年にプロジェクト開始。

糸尺(いとじゃく)、レーザー、ホイールの3種類の測り方ができ、無線でデータ転送できるというものだった。

www.kickstarter.com

実際に入手して検証された方の記事がこれ。

gigazine.net

しかし2019/1時点で製品販売はされていないので、今は購入できないようだ。
特許を6つほど抑えてあるらしいので、そのうちどこかから販売される可能性はありそうだが。

その後、同じベンチャーから2018年5月に Kickstarter で再掲示されたものがこれ。

www.kickstarter.com

これは製品化されていて PIEという名前らしい。
しかし金尺ではなくソフト巻き尺。産業用ではない。

www.bagel-labs.com

なお通信機能はないが、以下のような類似品が Amazon に出品されていた。
ロールモード、フレックスコード、ライトモードの3モードとのこと。

ただし出品者は正体不明の中国企業で評価よくない。製品自体についてもこれ以上、何も情報がないので購入はないな。

デジタルコンベックス Digital Convex(デジタル巻き尺)

明らかに産業用であり JIS 1級コンベックスを読み取り、Bluetooth でデータ転送するもの。転送先としてタブレット、パソコンが例示されている。

尺の長さは3種類あり、最大のものは7.5メートル。
柱と柱の間が7メートルなので、これ位あれば建築でも使えるという判断だろうか。

www.digi-tek.com

Web サイトの作りが悪くて画像サムネイルが出ないようなので引用させていただく。

http://www.digi-tek.com/images/ddm100-sys-img.png

出典:株式会社ディジ・テック http://www.digi-tek.com/products/ddm101.html

サイズは大きいし値段も安くはない(業務用なので敢えて定価は出さず、オープン価格)が、JIS 1級なので建築業界でも、いきなりダメ出しされたりはしない。

レーザー測距計

ボッシュ Bosch 社より。色々モデルはあるが、これは150メートルまで。

 スマキョリでデータ転送

とあるとおり Bluetooth 対応で、ISO 16331-1 対応を明示している。

ピタゴラス測定で傾斜測定できるとあるが、この方式についてライカ・ジオシステムからは大して使えない方式だと批評されている。

www.disto.tv

上記はライカの見解だが、水平を保って測定できる状況でない限りは使えない、という意見は建築系の他の方からも聞いているので嘘ではない。

お値段は数倍だが、3次元座標から計算する方式のハンディなレーザー距離計がコレ。

ハンディな距離計には精度の課題はあるが、手軽さで三脚付きの大がかりなレーザー測量機器を上回るので、用途の見極めと技術進化により、いずれ当たり前になっていくものとは思う。

ホロレンズ Hololens やリアルセンス RealSense

深度センサー(距離センサー)などによる空間マッピングができるので、ある程度の測定はできるが、もちろん専用品に勝る精度が出るわけがない方式。

やはりホロレンズで試している人はいた。

azure-recipe.kc-cloud.jp

ステレオスコープ方式のリアルセンス R200 については、ご丁寧にも検証報告の論文があり、誤差は5メートルで6センチということらしい。

検証報告 Intel R RealSenseTM Stereoscopic Depth Cameras 

https://arxiv.org/pdf/1705.05548.pdf

無線 Bluetooth で転送しない方法もある

デジタルコンベックスよりも精度と信頼性は落ちるが、数字がデジタル表示ではっきり表示される安価なデジタルメジャーと、最近流行りの画像認識による数字読み取りを併用するという手もある。

画像認識には精度の保証がないので、読み取りミスを作業者が補正する手段が別途必ず必要だが。

デジタルメジャー eTape16

デジタルメジャー eTape16

 

コンベックスはコンベックスで進化しており、 強力な磁石を内蔵させて一人でピッチ出しできるようにした製品もあるが、磁石と電子機器(デジタル)は相性が悪いので、こういうハイエンドなコンベックスはすぐにはデジタル化はされないだろう。

するとコンベックス本体ではなく外側から、画像認識などで読み取ったり、作業者に音声入力させたりする必要はある。

そもそもJIS1級表示に拘る必要があるのか?

コンベックスにおける JIS1級の意味合いについては、以下に平易な解説がある。

www.monotaro.com

ミツトヨのサイト デジタル製品にJISマークがついていないのは? によれば、

ミツトヨでは、技術変化の大きいハイテク製品であるデジタル製品の測定工具(ノギス、マイクロメータ等)、についてはJIS マーク表示取得を保留しております。

のだが、

>製品検査ではJISの検査基準に準拠した検査方法を取入れて

いる、とのこと。

つまりはデジタル以前の時代から測定工具を多数出荷してきた信頼できるメーカーならば、製品自体にJIS 1級表示のお墨付きがされていなくても実用上、同等の品質確保がされていると見なして構わないのではないかという考え方となっている。

検査・確認なら使えるものと、製造・施工でも使えるものとの格差

検査・確認は答え合わせであり、欲しいのはエビデンス

基本的に間違っていないはずのものを確認するだけなので、多少精度が低くても許容される。精度が低い方法でざっくり測っておかしいなら、精度の高い方法で詳しく測りなおせばよい(そして大抵は合っている)。

こういう用途であれば、極端な話スマートグラス上に目盛りをARで表示するレベルで構わないという判断がありうる。

もちろんホロレンズの場合は、この中でも最高レベルの価格なので、他の業務用途で十分に効果があって、しかも、ざっくりなら距離なども測れます(おまけとして)という話になるが。

製造・施工では、公差が小さく精度無保証は許されない

一方で製造・施工は、それに従って作りますという話なので大きな公差が許されない。

外れる恐れがあります、などとは口が裂けても言えない世界なので検査・確認とはレベルが違う。

ラインの中で作れないような大型品の製造や現場施工・加工のシーンでは、デジタルコンベックス、レーザー距離計が使われることになりそう。