Stable Diffusion Web UI に、新しい版が登場した。
Automatic1111 を改良し、性能を向上させ資源を節約しもので Forge と呼ばれている。
開発者は Fooocus と同じ。
さっそく飛びついたけど、簡単じゃなかった
まず手始めに 1.7GB の webui_forge_cu121_torch21.7z をダウンロード。
かなり高圧縮なのか、コイツの解凍には50分もかかった。
途中で1日とか表示されたりして、ちょっと驚いたが、後で猛烈にまくって50分で完了した。
しかしうっかり、Sドライブ直下に展開してしまったので、後からサブフォルダ webui_forge_cu121_torch21 を掘って、そこに配置し直した。
起動したら Git でエラー祭り
Git は、ソフトウェアの更新(最新化)を行うための仕組み。
インターネット上の公開場所(レポジトリ)から、更新された最新の設定ファイルなどをコマンドで取得するようになっている。
Forge や Fooocus 導入時にエラーが出るのは、Git に関連したものが多いような印象がある。
今回は
fatal: detected dubious ownership in repository at
というエラーが出て、起動に失敗した。
どうやら git が管理しているいくつかのフォルダに所有権が付与されていないらしい。コンソールのメッセージを見たら、git config で例外フォルダを指定する命令を実行しろとの指示だったので、やってみた。
一回でまとめて終わらせる方法が分からなくて、エラーを毎回確認して、処理対象ディレクトリを変更しながら、結局のところ6回も git config を実行した。
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui/repositories/stable-diffusion-webui-assets
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui/repositories/stable-diffusion-stability-ai
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui/repositories/generative-models
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui/repositories/k-diffusion
git config --global --add safe.directory S:/webui_forge_cu121_torch21/webui/repositories/BLIP
git エラーは出なくなり、Installing requirements と表示されてはいるのだが、何か処理しているのか、止まっているのか判別できない状態になった。
しかし我慢して待った。ここでさらに5分か10分、待たされた。
ただ放置してたら、Installing forge_legacy_preprocessor requirement 何とかという行が3行ほど表示され、Lanching Web UI with arguments: という起動メッセージに到達した。
こんどは PyTorch のエラー
しかしその後、VAE dtype: torch.bfloat16 という行の直後にデバッグトレースが表示され止まってしまった。
ModuleNotFoundError: No module named 'pytorch_lightning'
続行するには何かキーを押してください・・・
とのこと。Python ライブラリ PyTorch の import に失敗したようだ。
とりあえず update を走らせたら治った
Python 環境をいちいち構築するのは面倒くさい。
update というバッチが run の近くにあったので、走らせてみた。
実は他にも、何やらいろいろ足りないものがあったらしい。
git が帳尻合わせをしてくれているようだ。
終わった後、再び run で起動したら、今度は VAE dtype: torch.bfloat16 という行を通過した。xformers というモジュールが無いと3回ほど苦情を言われたが、止まるほどではなかった。
そして、
Using pytorch cross attention
の後に Downloading と出力され、huggingface から、いつもどおり巨大なモデルのダウンロードが始まった。realisticVisionV51_v51VAE.safetensors というものが標準のようだ。
でも、ちゃんと起動した
トラブル続きで、諦めることになるかもと思っていたが、モデルのダウンロード完了後も、起動シーケンスは続いて、
Using pytorch cross attention
の後に、お馴染みの起動完了メッセージが出るようになった。
Running on Local URL : http://127.0.0.1:7860
見た目は Automatic とだいたい同じ
ControlNet などが組み込まれているらしく、設定項目は増えていたものの、画面構成はほとんど同じだった。
日本語プロンプトは投入できるが、細かい指定が無視されたり、完全に無視されたりする。この例では、あまりおばさんっぽくないし、はしゃいでもいない。
また別の日本語プロンプトでは全裸の女性が出力された。そんな指定はしていないのだが、学習データが全裸のデータだったのだろうか?なぜそんなことに?
いずれにしても、不正確なので英語が推奨であることに変わりはない。