これからはSystems of Record (SoR)ではなく、Systems of Engagement (SoE)の時代になっていきそうです。(Geoffrey Mooreなる方のレポートからの用語)
ソーシャルメディアを利用したビジネス手法の本ですが、
BtoCビジネスにおける換金化(マネタイズ)手段についての解説もあります。
書いてあることは普通ですが、簡潔にまとまっているので参考になります。
いきなりネットで関与度の高いファン層を形成するのは難しい。
本書では、ファン層を形成していく様々な手法を紹介しており総合的。
ソーシャルストリーム・ビジネス Twitter、Facebook、iPhone時代の消費者を巻き込むビジネスの新ルール
- 作者:株式会社リクルート メディアテクノロジーラボ
- 発売日: 2010/07/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
Chapter 2 ソーシャルメディアは人を集める力を持っている
- 質の高い投稿を初期に確保してサイトの質を高めるためには、最初はネットではなく、むしろリアルな場所からコアユーザーを獲得すべきなど、最初のファン集団を形成するコツを解説
O2Oマーケティング、プロダクトローンチなどにも通じる手法 - 6段階の関与モデルを紹介。ユーザーが登れる関与の梯子を作り、関与の段階ごとに適切な機能を用意すべきことを説明
いわゆるラダー・オブ・エンゲージメント
Chapter 3 どうすれば人に行動を促すことができるのか
ソーシャルストリームを捉えてビジネスに活かす手法の説明がある。
- 購買ファネルに基づく従来型WEBのマーケティング手法(検索連動型広告、ディスプレイ広告、ランディングページ最適化、会員属性・CRM)は崩壊しつつある。
- 対応としては、行動ターゲティング、デマンドサイドプラットフォーム(DSP)、行動属性によるLPO、インフルエンサーマーケテイング、ファン形成、顧客リレーションシップなど。
- デマンドサイドプラットフォーム(DSP)については他の入門書に無い詳しい解説があり参考になった。
専門書としては下書籍のようなものがある。
Chapter 4 換金化手段の実装でビジネスを実現する
BtoCビジネスにおける換金化(マネタイズ)手段についての解説がある。
書いてあることは普通だが、簡潔にまとまっているので参考になった。
- 銀行振込、コンピニ決済、クレジットカード決済、携帯キャリア課金、プリペイドカード式電子マネー、Edyなどのチャージ式電子マネー、PayPalの7つの手段について各1ページ程度で特徴を解説
- 月額課金、ポイント経由課金、都度課金、物販など課金単位の特徴を簡単に説明
- 個人課金における顧客生涯価値(LTV)を高めるために、商品単価、継続月数を高めること、CPAを下げることの重要性を説明。
- 特に継続月数を高める方法については、コツを5点ほど紹介。
- CPAを下げる施策については、無料集客について3点、有料集客について3点の解説がある。
Chapter 7 将来に向けたデバイス&ソーシャルストリーム戦略
3つのサービス類型を例示し、簡単に説明。
- コンテンツが成長していくサービス
- コンテンツをフックに利用するサービス
- 知識ナビゲート形サービス