何年かぶりに秋葉原に繰り出して部品を集め、自作PCを制作した。
3代目デスクトップ PC 自作に至った経緯
5年前に Mini-ITX ケースに色々と詰め込んだ PC を自作し、ずっと使っていた。
しかし OS ドライブが SATA6 SSD の世代だったため ノートPC やタブレットのように迅速に起動できず、稼働率が落ちてきていた。
- 7年前に購入した Surface Pro 4 は、Youtube 動画を30分ほど見ると内装液晶がガクブルし、バッテリーは2時間もたない有様だが、 電源断からでも起動は早いし、外部モニターに繋ぎさえすればガクブルは生じず、ほとんどのライトユースに耐えるので稼働率が一番高い
- 2年前に購入した FMV Lifebook は、実は5年前の自作PCと同等の性能であり、これもバッテリーは2~3時間しか持たないものの、本体重量が著しく軽量であり、外や別の部屋で気軽に使えるので稼働率が次に高い
これに対してデスクトップPC勢は劣勢となっており、
- 5年前に自作した Mini-ITX PC は、大型モニターを2台並べ、最近は 3Dアバターの制作をたまにする位になっている。しかし 3Dモデルの軽量化処理に5分位かかっており、どうやら CPU やストレージが性能ネックの疑いがある
- 13年前に自作したミドルタワーケース (ATX) に至っては、AMD Athlon II という古代の CPU のもので、この5年間ほとんど電源投入していない。
という次第。
とりあえず OS 起動が早く、3Dアバター作成も快適にできるなら、Surface Pro 4 に代わって使っていく気になるだろうと思ったので、新たに自作することにした。
Mini-ITX PC の方は、Windows 11 にアップグレードできる程度に新しく、まだ十分使えるので、子供にでも譲ることにする。
ハードウェア仕様は 2003年の平均的なスペック
正月休みに DOS/V Power Report を穴が開くほど読んで予習をした。
この数年間は AMD Ryzen が全盛の時代という印象だったが、Intel も12世代でかなり巻き返したということが分かった。ただし省電力は達成できておらず、Core-i9/i7 は電力はバカ食いのようだった。
我が家は電力事情が悪く、エアコンとホットプレートと電気ストーブを同時に動かすと居間や家のブレーカーが落ちるので、CPU は Core-i5 にとどめることにした。
CPU は 最新 Intel 13世代 (Alder lake) 13600K
もともとは低発熱/省電力の 12600K を探していたが品切れだった。
もはや価格もこなれてきて価格差 5,000円となっていた13600K を購入した。
CPU ファンは DeepCool AS500
4年前に自作したPCはケースが Mini-ITX だったため、簡易水冷にするしかなかった。
しかし今回はケースを ATX としたため余裕があり、CPU も Core-i5 なので空冷とした。
当初予定の 12600K では廉価版 AK400 にするつもりだったが、13600K だと発熱が高めになる恐れありと思ったので AS500 にした。何故かソフマップだけ他店より安かった。
ケースは ATX ミドルタワー
前面に USB Gen 3.1 以上のType-C コネクタが少なくとも1つあり、なるべく小さくて安いケースを探した。
もともとは H510 Elite を狙っていたのだが、ドスパラで買おうと思ったその時に売り切れになった。H510 の方は午前中ツクモに山積みになっており安かったので、それに切り替えた。売れ行きがよかったのか、午後には最後の1個になっていたのを購入。
マザーボードは MSI PRO Z690-A WIFI
CPU が K 付きモデルなのでチップセット Z690、無線LAN は混線を避けたいので最新 WiFi 6E に対応したものを探した。
パソコン工房では UEFI が更新されていない Tomahawk WiFi が格安で出ており 13600K とセットで 75,000 円だったのだが、CPU の方が売り切れでセット割引が使えなかった。
ツクモでは UEFI 更新済みの MSI PRO Z690-A WiFi が DDR5 対応の赤札を貼られて、
DDR4 がまだ大勢を占める棚ではやけに目立っていたので、別に安くも高くもないことを確認の上、CPU とのセット割引で調達した。税込 81,000円ちょっと。
DDR5 メモリはドスパラ本店特売品の Corsair
メモリ、SSDについてはドスパラが一番安かった。
さらに、ケースの下見で偶々立ち寄ったときに、土日の特売品がカゴに出ていた。
性能差がどれほどのものかはよくわからないが 5200MHz の割には 4800MHz 並の価格だったので買った。
だが UEFI での表示は 4800 Hz となっており、XMP が適用されていないようだ。
直し方わからないので、そのまんまにしてある。
NvME SSD もドスパラ本店特売品の WD_BLACK SN850 NVMe SSD (1TB)
もともとは SN750 のつもりだったが、PS5対応ヒートシンク付きモデルと称して特売品になっていたので、読み取り 7,000MB を試したい欲望が刺激され衝動買いとなった。
PS5のヒートシンクは余りモノとなったが、そのうち2個め以降の SSD を足すときには流用できるのかもしれない。
グラボはなし
一時期、暴騰していたのは終息してきたようだが、それにしても高い。
もし買うならば 3060Ti くらいだろうと思って価格を調べていたが 72,000 円弱だった。
最近、最新作のゲームをする時間もあまりないので、後で使うときに足せばいいと思い、グラボなしでしのげないか試すことにした。
電源は Corsair の750W電源
13年前の Enermax 600W ATX 電源を流用するつもりでいた。
しかし10年の間に CPU の消費電力は大分増えてしまったらしく、マザーボードの CPU 電源自体が 8ピン×2の仕様となっており、CPU 電源ケーブルの方が足らなかった。
いちおう 8ピンの片方だけでも動作するらしいが、過電流になると損傷したり不安定になったりすることもあるらしいので急遽、通販で発注して手配した。
ハードウェアの組み立てでは、大きなトラブルはなし
通販から電源が届くまで作業中断となったが、大きなトラブルもなく、UEFI (BIOS) 起動できた。
敵は老眼、マザーボードの字がよく見えないでござる...
CPU FAN、SYS FAN などは昔からあるので大丈夫だが、LED 用の RAINBOW だとかは馴染みがなく、字が読めないのはつらかった。
マザーボード付属のマニュアルは13年前に購入したときに付属していた懇切丁寧な紙マニュアルのようなものはなく、ペライチであり紙面上には何の説明もない。YouTube 見ながらやるような感じになっていた。
マザボの字については現物を見ないとわからないので、譲渡を餌にして子供に組み立てを手伝ってもらい読み上げてもらった。
バックプレートをはめ忘れた
一番のトラブルは、マザーボード付属の背面コネクタ用バックプレートをケースに付けるのを忘れたまま、マザーボードをねじ止め配線してしまったこと。同じ失敗を前もやった気がするが、またやっちゃった orz
配線が終わってから、バックプレートが余っていることに気づいた。内側から嵌め殺しにするものらしく、後で外側から押し込めるものでもなかった。
かといって配線のやり直しも嫌なので、マザーボードの固定ネジ8本を外し、傷つけないよう細心の注意をもってズラしつつ、隙間から押し込んで嵌めた。
しかしバックプレートのアルミ板の質が良くないのか、はたまたケースとの相性が悪いのか、マザーボードが押し戻され気味で、位置合わせが大変だった。
何とか窓に嵌めたが、バックプレートの中心付近の板がかなり盛り上がり、たわんでいるのは気になる。しかし案外、コネクタへの抜き差しは問題なかったので良しとした。
OS は Windows 10 Pro をクリーンインストール
13年前に自作したミドルタワーPCは、5年前から寝室のテレビ台として有意義な余生を送っていたが、いちおう OEM版の Windows 7 Pro が入っており、電源を入れると3分位かかってOSが起動する。
USB 2.0 の拡張カードについていた OEM 版であり、正直 USB 2.0 ポート追加などは今更不要なのだが、Windows を新規に購入すると2万円位かかるので流用する。
2023年1月現在でも Windows 7 から Windows 10 にアップグレードはできるので、このミドルタワーPCは今度こそお役御免にして、Windows OS は再利用することにした。
ライセンスキーを探すのが面倒なので Windows 7 Pro のハードディスクを外して更新しようとしたが、起動ドライブとして認識させることができず失敗した
13年前の自作 PC から Windows 7 Pro が入っているブートドライブ(SATA接続の 650GBの普通のHDD)を取り外して、構築中のPCに取り付け、更新インストールすればライセンスキーを調べなくても Windows 10 に更新できるはずだ。
しかし古いハードディスクは、ストレージとしては認識されているにもかかわらず、UEFI (BIOS) で起動ドライブに指定することはできなかった。UEFI のブート設定の画面を見ると、UEFI HDD、UEFI SSD など必ず UEFI という接頭辞がついている。
いろいろ調べてみると、古い HDD や SSD を使いたいときは、UEFI の設定で CSM をオンにし、セキュアブートをオフにすればよいとのことだった。
見よう見まねでやってみたが、うまくいかなかった
いったんは CSM 設定をオンにしたのだが、再起動した後、強制的に UEFI オンに戻されてしまった。何度か試したが、どうもうまくいかないので諦めた。
M2 NVMe SSD に Windows 10 Pro をインストール
Windows 10 のインストールはライセンスキーがなくても続行できるので、別のPCで USB 16GB メモリの起動ディスクを作り、これで起動してセットアップは完了させた。
Windows 10 の再起動も、怖ろしく速い。
電源ボタンを押して、顔を上げたら起動し終わっているレベル。
さすが NVMe 7000mb/s。
ライセンスキーの書かれたシールを探し出した
セットアップ後にライセンスキーを後追い認証する方法で、Windows 10 のインストールを完了させる。
当初プロダクトキーとライセンスキーを同じものだと思い込んでおり、メモしてあったプロダクトキーを打ち込もうとしたが、そもそも文字数が足らない。
よくよく調べると、ライセンスキーは購入時にパッケージに張り付けてあったホログラムでキラキラしているシールに書かれていた文字列のことらしかった。
PC備品をすべて片づけてあるハズの整理箱を漁ったら、Windows XP Pro、WIndows 7 Pro のキラキラした CD-ROM が発掘された。これに間違いない。
キーを入力したが、そもそもネットワーク接続ができておらず失敗
認証サーバに到達できない、とのことだった。つまりネットワークの問題。
そういや Windows 10 セットアップの際にも、有線LANポートはチカチカ点滅しているのにネットワークに接続できなかったので、制限された設定でインストールを完了させていたのを思い出した。
どうやら MSI マザーボードのドライバをインストールしないと、ネットワーク接続すらもままならないらしい。
ドライバディスクの中身をすべてインストールしたら、ネットワーク接続可能となった
いまのところデスクトップにはごみ箱と Microsoft Edge のアイコンしかないスッピン状態である。ネットワークに繋がらないので Edge も何の役にも立たない状態だ。
マザーボードの箱の中に、黒っぽいドライバディスクがあったので、それに含まれる付属ソフトウェアを入れていく。
USB 接続の外付けドライブのお皿に乗せ、いわれるがままにすべてインストールした。要らないものもあると思うが、標準インストールにしておけば事故る可能性は低いはずなので。
MSI Center がインストールされた
なにやら沢山インストールされて、MSI Center とかいう自己主張の激しい画面が立ち上がった。ネットワークにも接続できるようになった。
ドライバディスクに入っていたのだろうか、
- Chrome、Google Docs/Sheets/Slides
- ノートン360
- CPUID CPU-Z MSI、AIDA64 Extreme
のアイコンがデスクトップに追加された。
スタート、というボタンしかないので押したが、今はどうでもよかった
あなただけの MSI Center を作ろう
という画面になって、用途別のチュートリアルがその後に続くようだった。
興味はあるが今すぐ必要なものではないので、後回しだ。
キーボードとマウスを無線のものに切り替える
ここまでの作業は、13年前のPCに繋いであった有線USBキーボードとマウスを使って行っていたが、すでに線が邪魔なので、3台までの PC での切り替えができるロジクールの無線キーボード・マウスに切り替える。
マウスは初期不良だった G603 の代替品として入手した Logicool MX Master 2S
最新は 3S だが、2S もまだまだ現役で使える。
キーボードは、うっかり英語版を誤発注してしまった Logicool MX Keys
Surface Pro 4 以外では日本語レイアウトであるかのように動作してしまうのが難点だが、もう慣れてしまったので引き続き使っていく。
USB 接続の Unifying Receiver ごと外して、付け替えたら動いた
新たに Bluetooth でペアリングをやり直して接続し直すことはもちろんできるが、すでに Unifying Receiver 経由で 5年前のPCに接続して利用しているので、それをそのまま移行した方がセットアップの手間は少ないと思った。
ロジクールの場合、USB ポートに余裕がある場合には Bluetooth ではなく Unifying Receiver を使った方が結局のところ楽な印象だ。
Unifying Receiver ごと引っこ抜いて、新PCの USB ポートに挿してみたところ、Easy-Swtich の切り替え割り当て番号もそのまんまで、すんなり動いてしまった。
PC本体がすり替えられても、マウス・キーボードの方はお構いなしで動作する。
別のPCの方には、後ほど、また別のマウス・キーボードをあてがうことにする。
Logicool Options+ ソフトウェアをインストールしろと急かされる
Unifying Receiver を差し替えただけで、他には何もしていないのだが、さっそく Logicool Options+ を入れろと言ってきた。すり替えがバレたようだ。
PC側にはロジクールのソフトウェアは入れた覚えがないので、Logicool 製品本体のどこかに、督促する機能が仕込まれているのだろうか。
どのみちインストールする予定はあるので、素直にインストールした。
デスクトップのアイコンが1個増えたがトラブルはなかった。
Facebook ログインすると従前の登録内容も読み込まれた。
動作に特に問題はないが、キーボードのバックライトが自動的にオンになったので、設定しなおしてオフに戻しておいた。
セカンドモニターが表示されない
メインモニターにしている ASUS ProArt PA247CV は、デイジーチェーンで別の Display Port モニターを接続できる仕様らしい。
4K だけど激安だったフィリップスのモニタ 279E1EW/11 を繋いでみた。
しかし映らなかった。
フィリップスのモニタのマニュアルを確認すると、入力信号を自動判定する機能をオフにして、Display Port を指定すれば映るらしかった。
しかし、このモニタには USB-C でノートパソコンもつなげて使ったり、HDMI で 5年間の PC につなげて使うこともあるので、毎回手動で設定を切り替えるのは面倒臭い。
PBP で新PC と5年間のPC半分ずつにして使うことも想定しているので、デイジーチェーンで使うのはやめにした。
ハードウェアの稼働状況を確認してニヤニヤする
マザーボードの付属ディスクから導入されたアプリケーションで確認できるはずだ。
CPUID CPU-Z MSI ではハードウェア構成の現況しか確認できない
このアプリは現在のシステム構成を正確に確認できるが、CPU温度やファン回転数など稼働状況は確認できなかった、
AIDA64 Extreme [ TRIAL VERSION ] は試用版らしいが色々確認できる
いきなり60日の試用版という警告が出るのは印象がよろしくない。
このアプリは静的なハード構成を事細かに確認でき、オーバークロックの CPU倍率やら、14個もあるコアごと CPU 使用率なども確認できるようだ。
まとめて参照できるのは便利だが Windows 標準のいろんな画面でも確認できないことはないので、わざわざ購入する必要まではなさそうだ。
調べてみると、ケース内のセンサーモニターという LED パネルに稼働状況を表示させてニヤニヤするためのものらしい。
外付けポータブル SSD ドライブのドライブ文字列を変更する
スティックタイプだとヘシ折ってしまいそうなので、真四角のものを購入した。
必要であれば外して他のPCに繋げ、データドライブやバックアップドライブとして使うことができるように、USB-C 接続で外付けのポータブル SSD ドライブを購入。
SSDだから、Sドライブに変更しておく。
ソフトウェア環境については、4か月前のクリーンインストール手順を参考にしながら再構築
成り行きでいくつかのソフトウェアは導入されたが、他のソフト環境はこれから。
Windows Update を覗いてみたら、山ほど保留になっている
Windows 11 については、システム要件は満たしているが順番待ち(お届け時期はまだ)とのことだった。Lifebook では大分前、5年前のPCでは先日、順番が来ていたので、そう遠くはないかもしれない。
そうすると WIndows 10 向けのアップデートはほとんど無駄なので、今すぐインストールは押さないことにした。
マイクロソフトアカウントを全員分追加する
初期ではローカルアカウントの管理者ユーザーとなっており、MSI のユーティリティを入れたせいで壁紙がMSIの灰色地のものになっている。
これ以降の環境整備は利用者環境に依存する設定が多くなるので、オンラインのマイクロソフトアカウントを追加する。
しかしアカウントを追加する順序を間違えて、いつも使っていたアカウントとは違う、最近適当に作った捨てアカウントを最初に登録したので、それにライセンス認証が紐づけられてしまった可能性がある。
本来、リンクさせたかった他のマイクロソフトアカウントを後から追加し、管理者にした後、マイクロソフトアカウントのサイトで確認してみると、後から追加したアカウントにもデバイスが紐づいたようなので大丈夫かもしれない。
もし後からリンクがダメだった場合には、再インストールのときにハマりそうだ。
壁紙を真っ黒に戻す
ウィンドウが白くてまぶしい。
- [個人用設定] の 背景 が画像になっていたので、淡色にしたら真っ黒に戻った
- システム全体でダーク モードを有効にする でダークにしたら、ウィンドウ内部も真っ黒になった
既定のアプリでブラウザを Chrome にする
2日後に Windows Update を覗いてみたら、順番待ちが解消したらしく、Windows 11 に更新できるようになっていた
WIndows 10 向けのアップデートは行わずに済んだ。OS を更新したのに、更新前に Windows 10 の Chrome で開いていたサイトの画面がそのまま表示されたので、ちょっと驚いた。
Windows 11 でもさっそく Windows Update が1つあったので、適用しておいた。
ソフトウェアは追々インストールするつもりだが、使う直前にやることにする
5年前の PC の環境が4か月前に突然壊れてクリーンインストールしたので、その時の手順を参照しながらソフトウェア環境を用意していくことにした。
NVMe SSD へのインストールはすぐに終わるので、使う直前にやることにする。